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2016年12月18日

バイリンガルに子供を育てる

当モンテッソーリスクールのブログマスターも日頃はそこを卒業し、学齢期に入った自分の子供のバイリンガル(英語・日本語)の発達、および直面する問題解決しながら、当スクールに入学してくる乳幼児及び幼稚園児に最適の育児環境を提供し、公立の小学校又はインターナショナルの私立の学校にお子さんが進学する際にスムーズに行くように常に考えているところです。

ところで、当スクールの特徴であるバイリンガル環境が子供の成長にどう影響を及ぼすか、書籍やインターネットで調べていると、何か自分が日頃、感じたり、経験しているのとは違う感じがして、最先端のバイリンガルの研究はどうなっているのかに関心をもって調べてみましたが、日本語版では見つけることができず、少々不安はありましたが、英語版でbilingual又はbilingualismをyoutubeに入力すると驚くほど多くの検索結果が出てきました。

その中に最も感動し、目から鱗が落ちたのは、最先端の脳磁界計測装置(MEG)または機能核磁気共鳴断層装置(fMRI)の乳幼児(0~6歳児)の研究がありました。ワシントン大学(University of Washington)大学のPatricia Kuhl教授グループのMEG装置を使った生後6か月目と12か月目の研究で脳の言語機能の発達過程を一般大衆向けの公演又はセミナーが動画で見られます。

また、bilingualismとmonolingualismとの比較しながらbilingualismの優位性を科学的にfMRI装置を駆使して研究しているヨーク大学(York University)のEllen Bialystok教授グループの研究でバイリンガル脳は同時に処理している言語を状況に応じて使い分けるコントロールする実行機能(Executive Function)の発達を促進して言語以外の社会生活においても複雑な問題解決に有利であると同時に人生後半に認知症を平均5年以上遅らすと説明しています。

ワシントン大学のPatricia Kuhlグループは乳児は世界市民(世界のどの言語も聞ける)として生まれて来るが、12か月目までに言語環境で聞き取り能力に大きな変化が起こる。生後6か月と12か月後の英語と日本語のmotherese(母親語)を通して乳児の言語獲得の説明に納得しました。MEGを使った英語のRaとLaの聞き取り反応は6か月目はほぼ一致していますが、12か月目には英語環境にある乳児はRaとLaの聞き分け反応の強化と話す機能が芽生えてきますが、日本語環境の乳児はそれが劣化して区別が出来なくなり逆に日本語のR(ラ)が強化され、その話す機能も芽生えてくる。また、この時期にバイリンガルに育てれば2つの言語セットが出来、スィチング機能(Executive Function)も発達する。この現象は対話を通してのみ発達し、映像の視聴や単に音声を聞くだけでは変化しない。この現象は生後2,000時間が最も変化の激しい時期である。

一方、ヨーク大学のEllen Bialystok教授グループの研究ではバイリンガルとモノリンガルに比較に焦点を絞ってその発達と特徴をそれぞれまとめて発表しています。その大きな特徴は実行機能(Executive Function:スィチング機能)の発達は40代までに完了するが、語彙は一生涯つづけて増えていく。

最後はPatricia Kuhl教授とEllen Bialystok教授の紹介へのリンクと動画のリンクの見本を紹介します。

1、Patricia Kuhl教授のTEDで講演(Interactive Transcript:英語、言語を変えれば日本語にもなる。

2、Ellen Bialystok教授の一般向けの講演です。

3、Language and Learningに関する座談会



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